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【ハルヒ】大鉈を振るう長門 

「うぃーす」

なんだかんだ言って、もうすっかり習慣となってしまっているSOS団に

今日も今日とて俺は律儀にも顔をだしてみる。

俺の耐えない気苦労をヨソにあの我侭お姫様は今日も何を考え付くのか・・・

それを考えるだけで俺は今日も頭が痛い

「と」

なんだ、まだ長門だけ・・・

か、とは続かず搾り出された一字は別の物に摩り替わった

「は?」

見ると長門がちょっと小さかった。

この場合のちょっとはどの程度の尺を表しているのかはさて置き

パイプイスの上にちょこんと正座している長門は、それはそれでなんだか絵になっていた。

分厚い本をテーブルの上に広げ、テーブルに手をつき覗き込んでいる。

なんだこの光景

愛くるしいぞ長門。

「あー、そうだな」

俺もこの手の異常事態には慣れたものだ

いや、慣れてしまえばこれはもはや異常事態ではないのか?

「今さら驚くことでもないかも知れんが大丈夫なのか?長門」

椅子に座って話しかけてようやく俺の存在に気づいたのか、何の予備動作も無く顔を上げる。

「朝ご飯を食べ忘れただけ・・・問題ない」

おいおい

それは本当に問題ないのか?そもそも朝ご飯を抜いただけで体は縮むものなのか?

答えは否。縮むはずがない。しかしまぁなんだ。こいつならなんでもありだからな。

長門はいつも通り黙々と本を読む。

ただいつもと違うのは本のページを捲るのにすごく手間取っているということぐらいだろうか。

一枚捲るのにそんなプルプル震えるな。つい手伝いたくなるだろうが。

朝比奈さんとはまた一風違った愛くるしさを見せるミニ長門。ずっとこのままでいてくれねえかな。

なんて危ない思想を働かせつつも、しかし、仕方ない。

「長門」

「・・・」

「・・・飯食いに行くか」

長門は何も言わず本を指差した。

はいはい、今閉じますよ。



人の目を気にしつつ訪れたのは豪勢なマンションの708号室。長門の家だ。

喫茶店で飯食わせて、下手に何か起きたら困る俺の善良なる対処であって決してやましい気持ちはない。

むしろ起きないね。

「で、冷蔵庫はどこだ?」

「ない」

「あ、そ」

「・・・」

会話が続かないのはいつものことで慣れっこさ。

「コンビニ行ってくるけど何か欲しいものあるか?」

「・・・」

「弁当でいいか?」

「いい」

コクリ、という擬音がピッタリ当てはまるように首を立てに振る長門

そうかいそうかい。宇宙人さんは食べるものなんて選ばないわけね。

まぁいいさ。どうせ俺の金だもんな。



なん・・・だと・・・

これはなんの嫌がらせだ?

どうしてコンビニでこいつに会う?

「どうも。奇遇ですね」

おい本当に奇遇か?

お前の家は少なくともこっちじゃないだろ?

「いや、目当ての品がこのコンビニにしかありませんので、それを買いに」

それは本当だろうな?

だったら遠路はるばるそれはご苦労なこったけど、やめろその爽やかなスマイル。

そして古泉お得意の髪払い(命名・俺)をしながら俺に愚問を投げやがった。

「キョンさんは何を買いに来たんですか?」

弁当。

「なぜお弁当を?」

無視。

「まぁいいです。それはそうと涼宮さんの事でまた・・・」

古泉が何か喋っている。俺には何も聞こえない。俺は颯爽とコンビニを去る。

古泉の口からハルヒの話題が出たからにはさっさと退散するのが無難なところだろう。

今日は一刻も早く長門を戻してやらないとあいつも何かと不便だろう。

そんな意味不明な正義感を燃やしながらコンビニを後にした俺はばったり天使と会ってしまった。

俺が天使と見間違えたその人は勿論朝比奈さんだった。今日も一段と輝いてますね。

「あっキョンくん。こんにちは」

「こんにちは」

「どうしたんですか?そんなに急いで」

「いえ別に」

そんなつぶらな瞳で心配されてる俺って幸せ者かも・・・そんわけないな。ハルヒのせいで。

と、これ以上時間かけてるとあれだし、昔からよく言うだろ?噂をすればなんとやらってやつだ。

「それじゃあ、朝比奈さん。俺はこれで」

「ばいばいキョンくん」

俺は小さく手を振る天使を目に焼き付けたかったが今日のところはそそくさとその場を退散。

明日の放課後の一杯を楽しみにしてますよ。

というか古泉のやつ

キョンさんとか呼びやがって

今度オセロで盤面を黒一色にしてやる




なん・・・だと・・・

同じリアクションを二度使ってしまうほどに、マンションに戻ってきた俺は愕然とした。

ただでさえ古泉とコンビニで出会って―朝比奈さんと出会って少しは回復したけど―気分が落ち込んでたのに

ここにきてなぜハルヒに会う。やはりあいつの噂をしていたからか?

唖然と立ち尽くす俺に気づいてしまったハルヒは驚いたように俺を見てこっちに近づいてくる。やめろ、くるな。

「キョン。あんたなんでこんなところにいるのよ」

「逆に聞こう。なぜお前がここにいる」

「疑問文に疑問文で返すなって習わなかったの?」

「お前こそ俺の疑問文に疑問文で返してるだろうが」

売り言葉に買い言葉

つりあがった眉とアヒルのような唇がハルヒの不機嫌さをあらわす

「ふん、まぁいいわ。ちょっと手伝いなさい」

「悪いな。今急いでるんだ」

「だったらなんでここにいるのよ」

鋭い。

「どうせ意味もなくうろついてただけなんでしょ。早く来なさい」

人のことなどお構いなしに俺の腕を引っ張りズンズン歩いていく団長様

俺はそれから小一時間程ハルヒのわがままに振り回された。

まあこの詳細は別にいいだろう。あえて言うなら・・・いや、やっぱりやめておこう。

「ふふ、じゃあね。キョン!」

団長のご機嫌取りも骨が折れるね

ふう

嵐が去ったところでようやく俺は長門の家に戻ることが出来たのだった



結論から言うと長門はモトに戻った。と思う。

長門の家を出て一時間ちょっと。長門は律儀にも俺が出て行く前とまったく同じ場所で微動だにしていなかった。

「悪いな。行く先々で変なヤツらにからまれちまってさ」

「いい」

俺の苦労を一言で片づけるとは流石長門様だ。

「ほらよ。これしかなかったんだ。勘弁してくれ」

俺は長門の目の前にタマゴサンドを置いてやった。

長門はじっとそれを見つめていた。そしてしばらく見つめた後俺の顔を見つめた。

俺にだって今の長門の気持ちぐらいは読めるぜ。俺が悪かった。

サンドイッチをとりだし、半分にちぎって長門に渡す。そして俺は驚いた。

一口食べる毎に長門が微妙に大きくなるのが分かった。よくある特撮モノのようにぐんぐん伸びるのだ。

「すごいな・・・」

黙々とサンドイッチ完食。身長はいつもの長門ぐらいになっていた。

そしておもむろに立ち上がり、お茶を汲んできた。

「飲んで」

空はすっかり暗くなっていた。俺はあの電波話を聞かされた時の事をおもいだした。

さすがに今回はなんの話もないだろう。

俺は長門が進めてくれたお茶を一口すすり一つ溜め息をもらした。

あの時とは違う味がした。



後日談だが。

古泉はあの時本当にそこにしか売っていないあるモノを買いにきていたそうだ。

それが何かなのは教えてくれないし知りたくもない。

よって余計な詮索はしないのだ。ちなみにハルヒの話をもちかけたのはちょっとした冗談だといっていた。

そろそろ拳を交えるときが来たかもしれん。

朝比奈さんは・・・禁則事項だそうだ。

最近なんでも禁則だって片づけるけど本当にそうか怪しくなってきたな。

だけど放課後注いでくれるお茶があればダイスケ的にも俺的にもオールオッケーなのだ

ハルヒはあの時なぜあそこにいたのかは結局教えてくれなかった。

そういえば俺が長門のマンションからコンビニに行くとき誰かいたような気がしたけど

まさかこいつじゃねえよな。

そして長門。

あの時は一時的ななんだっけか・・・よく覚えてないや。つーか覚えられん。

それで話を変えてお茶の事を聞いてみたら「変えた」の一言。

・・・長門が言いたかったのは多分こうだ。

お茶の種類を変えた、とな。

そりゃ味も違うわな。




3年前ぐらいに書いたハルヒのSS
これ書くきっかけになった画像があるんだが
旅に出た
忘却の彼方へ

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[ 2009/07/01 22:29 ] SS | TB(0) | CM(0)

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